「永遠に心のフィールドで踊り続けて」 : PCRの発明者であるノーベル賞学者キャリー・マリス博士が述べていた抗ガン剤のメカニズム

「永遠に心のフィールドで踊り続けて」 : PCRの発明者であるノーベル賞学者キャリー・マリス博士が述べていた抗ガン剤のメカニズム

今日は、
面白い記事を読んだので、
ご紹介致します。


ありがとうございます
感謝致します
ひびきのカイロプラクティック
事務局


引用元

https://indeep.jp/dancing-naked-in-the-mind-field-forever/?fbclid=IwAR0xfT3mGQcRc_Wyodji7KTNdlh8uzVWdg0dwh1MlOww8jofPY2_BydHFGE


「永遠に心のフィールドで踊り続けて」 : PCRの発明者であるノーベル賞学者キャリー・マリス博士が述べていた抗ガン剤のメカニズム

投稿日:2020年9月30日 更新日:

親しい方の逝去の後に

どのような関係の方かは控えますが、かなり親しい身内の方が最近、肺ガンで亡くなりました。

高齢ではありましたけれど、まだ七十代で、何の持病も基礎疾患もありませんでした。

抗ガン剤治療を受ける前までは非常に元気で、毎日散歩や軽い運動をしたりする、いわゆる普通の高齢者の生活をしていたのですけれど、抗ガン剤治療を始めて…そうですね… 1ヵ月どころか 1週間目くらいに重篤な状態に陥り、病院に搬送され、意識がない状態がしばらく続いた後に亡くなりました。

そのあまりにも急な容態の悪化ぶりを振り返って、以前、ジャーナリストの立花隆さんが、医師の近藤誠さんと対談した時のフレーズを思い出していました。

以下のようなやりとりです。

立花隆さんと近藤誠さんの対談より

立花 たしかに抗がん剤の延命効果は、あっとしても微々たるものという状況はありますね。また、延命効果というよりも縮命効果というか、抗がん剤を使ったために命を縮めた人っていうのが少なからずいるはずですよね。

近藤 そうです。

立花 そのことは、やっぱり相当の数のお医者さんが知っていて、内心忸怩たるものがあるにもかかわらず、やっぱり口に出しては言わない。

つい最近の事例では、梨元勝さんという芸能レポーターが昨年(2010年)八月に肺がんで亡くなりました。僕は、ジャーナリズムの世界に入ったその日から彼を知っていて、ものすごく長いつきあいなんです。

彼がテレビ出演してがんにかかったとカミングアウトしたので、携帯に電話をかけたら、「いやあ、ほんとにがんにかかっちゃったんですよ」とか、すごい元気いっぱいな感じでした。ところが、彼が死んだのは、わずか二ヵ月後でした。

近藤 あまりに早かった。

立花 彼がどれほど悪い状態で発見されて、どういう進行だったのか、正直言って、僕が正確につかんでいるわけではありません。

ただ、携帯で言葉を交わした時の状況と、それからの死に至る過程のあまりの早さ。あれはどう考えても、抗がん剤で命を縮めたとしか思えない。

また、筑紫哲也さんも、抗がん剤で命を縮めたんじゃないか、と思えてならないんです。白血球、血小板が急降下して肺炎を起こしかかり、「抗がん剤ってやつは、がんをやっつけるつもりで、健康な細胞もじゅうたん爆撃で全部叩いてしまうんです。こんなバカげた薬ありませんよ」と激しい不満を持っていました。

がんと闘う選択をした人が、却って命を縮めているケースが、けっこう世の中にあるような気がするんですね。

近藤 本を書くために調べたんですが、梨本さんは抗がん剤治療の数回目で突然、亡くなっています。

立花 そうなんですか。

(近藤誠『抗がん剤だけはやめなさい』)

最初に書きました親しい方は、まさに、ここにある梨元勝さんのように、

> 抗がん剤治療の数回目で突然

という感じでした。

いや、それこそ二回目くらいの後ではなかったかという気もします。

もちろん、その方の場合は、抗ガン剤治療を受けるかどうかをその方の家族みんなで話して決めたものですので、それが良かったとか悪かったと言っているわけでないです。

この対談に出てきた例とあまりにも似ていましたので、書かせていただきました。

ちなみに、この『抗がん剤だけはやめなさい』という本は、もともと私のではなく、以前、子どもと古本屋に行った際に「 100円のなら何冊買ってもいいよ」とか言って(ああセコい)、彼が何冊も抱えてきた中にこの本がありました。

 「きみはまだガンになる年じゃないだろ」
 「いや、自分のためじゃなくて、一般的な話として興味があって」

その時はそんなことを言っていましたけれど、先ほどの亡くなった方は、うちの子どもともとても親しくしていた方ですので、治療開始から重篤になるまでの期間の早さを見て、うちの子どももいろいろと思っただろうなあと思います。

 

さて。

 

そんなことが最近あったのですけれど、それとは全然関係ない部分で、ごく最近買った本に、このことについて、わかりやすく書かれている文章を目にしたのでした。

抗ガン剤のことというより、

「こういうタイプの薬の特性」

についてです。

先日、書籍を購入した際に、それが医学関係のものでしたので、ページ下段に医学関係の書籍がズラリと並ぶ中に「サーフィンボードを抱えてニコニコしている中年男性の表紙」の本があったのです。

「なんで医学関連にこんなのが?」

と見てみますと、それは『マリス博士の奇想天外な人生』と書かれた本でした。

 

「あ、これ、PCR を発見したキャリー・マリスさんの本?」

と思わず注文していました。

キャリー・マリスさんは、ポリメラーゼ連鎖反応いわゆる PCR 法を開発した方で、その功績により 1993年にノーベル化学賞を受賞しています。

その PCR の発見者でありながら、昨年亡くなるまで、「 PCR をウイルス検査に用いてはいけない」と訴え続けていました。これに関しては、先日の記事でも、ブルガリア病理学会の医師たちが、このマリスさんの主張を取り上げて、PCR 検査を批判したことを取り上げています。

そして、私は、日本や英語版の Wikipedia や、他のいくつかのマリスさんの人生のエピソードを読んでいるうちに、

「この人は絶対に私の好きなタイプの人だ」

と確信していました。

PCRのような実際にはその発明には恐ろしく難解な理論や、あるいは実験上の壁がある理論を、「ふと」思いついたという紛れもない天才でもあるのですが、ただ、私はひとつ知りたかったことがありました。

Wikipedia によれば、マリスさんは以下のような状況で突然 PCR の理論を思いついたのだそうです。

当時の同僚で交際相手のジェニファーを乗せてのドライブ中、現在PCRと呼ばれるDNAの増幅方法のアイデアがマリスの頭の中で突然ともいえる形で組み上がる。

この閃きに自分でも驚き車を路肩に寄せて、手元にある紙片に化学式を書き留める。Wikipedia

この書き方だけではどうも釈然とせず、「楽しくデートしている途中で突如として閃いたということなのでは?」とずっと思っていまして、それで、先ほどの本を早速注文したのですね。

そうしましたら、第一章のタイトルが、

「デートの途中でひらめいた!」

だったのです(笑)。

「ああ、やっぱりこの人はデートの途中で突然閃いたアイディアでノーベル賞とってる」と嬉しくなり読み進めていましたが、途中からの内容は、あまりにも素晴らしい「思想」の連続でありましたが、今回は、その中の「薬」についてのことについてご紹介したいと思います。

マリスさんは、エイズ治療薬について書いているのですが、当時のそれらもまた抗ガン剤とほとんど「同じような考え方のもとに、これらの薬は存在している」ことがわかるのです。

このことについて、少し書かせていただこうと思います。

なお、この本は今から 20年ほど前に書かれた本です。

ロシアンルーレットの世界で

マリスさんは、以下のような主張を持ち続けていた方でしたので、医学界や科学界そして製薬企業などからは、あまり好意的には見られていなかったようです。

マリスは、学界の主流から外れた主張を繰り返すことが多く、本人曰くコッホの三原則に反しているという論拠に依るエイズの原因はHIVではないというエイズ否認論者であると共に、フロンガスによるオゾン層破壊や地球温暖化を否定することなどでも知られる。(Wikipedia)

このような方で、実は私も 3つとも同じ意見ですけれど、マリスさんは本当の天才であり、それだけに重みがあります。

今回ご紹介する下りは『マリス博士の奇想天外な人生』 12章からの抜粋で、この章のタイトルは、

「マリス博士の講演を阻止せよ」

というものです。

マリスさんがノーベル賞を受賞した後、製薬企業グラクソ社(現グラクソ・スミスクライン)から「講演の依頼」を受けるのですが、当時のグラクソ社の主力商品のひとつに、AZT というエイズ治療薬がありました。

マリスさんは、このようなタイプの薬に反対していましたので、グラクソ社で「エイズ治療薬に反対する講演を行う旨」を手紙で出したところ、社から、

「講演の依頼は撤回させていただきます」

と断わられたというもので、その後のマリスさんの「戦争」を描いたものです。

この人は、人生を楽しむことを重視していた人ですけれど、好戦的な人でもあるのです。

その中の一部を抜粋します。

 


マリス博士の奇想天外な人生 - 12章「マリス博士の講演を阻止せよ」より

グラクソ社のエイズ治療薬 AZT は、ちょうどガンの化学療法薬(抗ガン剤)と同じで、両刀の剣として細胞に働く。 DNA の複製を阻害することによって HIV を殺すが、同時に身体の細胞も殺す。

私個人としては、ガンであろうとなかろうと、抗ガン剤を飲む気にはなれないが、しかし、ふつうは、ガンの場合抗ガン剤を使う合理性はそれなりにあるので、多少の副作用は仕方ないと説明されて、これらの薬が使用されている。

この話を聞くと、私は、昔行われていた梅毒の治療法のことを思い出す。ヒ素による治療法である。梅毒は人を死に至らしめる。ヒ素もまた人を死に至らしめる。

しかし、ヒ素を服用すれば、うまくするとヒ素はまず梅毒を殺し、人はなんとか生きながらえることができるかもしれない。そういう治療法だ。

細胞に対する毒素を使ってガンを治療しようとする化学療法はまったくこれと同じ原理である。ガンは人を死に至らしめる。抗ガン剤も人を死に至らしめる。しかしひょっとすると抗ガン剤は人が死ぬ前にガンを殺し、人は、からくも生きながらえるかもしれない。

まったくのギャンブルである。

ガンを殺すために投与される抗ガン剤の量は、十分、人を死に至らしめるに足る量である。それくらい投与しないとガン細胞は死なない。だから、私はこんな治療は受けたくはない。

だいたい、飲んだら毛が抜けるような薬など、絶対にいやである。

しかし、世の中では、このギャンブルの論理がまかり通って、抗ガン剤に賭ける人々がいることも事実なのだ。恐ろしいことである。生死を賭けたギャンブルなのだ。

まだ幼い子どもがいるような患者にとっては、このギャンブルに賭けざるを得ないこともあるだろう。そして化学療法に耐えて、生存するガン患者がいることも確かなことである。

エイズの場合、このギャンブルはさらに恐ろしい様相を呈する。エイズは人を死に至らしめる。治療薬AZTもまた人を死に至らしめる。AZTには激しい副作用がある。

AZTは、身体の中で盛んに成長している細胞の増殖を止める。たとえば、CD4 免疫細胞である。CD4 免疫細胞は、エイズ患者にとってもっとも必要な細胞なのだ。

CD4 免疫細胞には、HIV を殺す能力がある。実験では証明されているが、実際の働きはわかっていない。そもそもエイズは CD4 免疫細胞にもっともダメージを与える病気なのだ。

たとえ HIV が完全に身体から除去できたとしても、エイズが治るかどうかは分からない。 HIV の感染量を低下させることができた患者はいても、ひとりとしてエイズが治った患者はいないのだ。

ガンに対する化学療法の場合、同じギャンブルをするにせよ、できるだけガンだけに作用して、身体への副作用を抑えるために、抗ガン剤の量がコントロールされる。

エイズの場合それはない。

AZT はギャンブルですらないのだ。誰ひとりエイズから生還できた患者はいない。だから AZT がエイズだけに作用して、患者が生きのびる可能性を期待すること自体が無理なのである。

現在行われているのは、患者が死ぬまで、この毒物を投与しつづけているということなのだ。


 

ここまでです。

このようなことを、このエイズ治療薬 AZT を主力商品としている会社の講演会で述べようとしていたということで、断られるのも無理はないですが、この中にある、抗ガン剤は、

> まったくのギャンブルである。

であるという状況は今でも基本的には同じだと思われます。

仮にどなたかが、人生で抗ガン剤治療を受けるようなことになった場合、このことを念頭において覚悟しなければならないのだと思われます。

つまり、「ガンという毒素と、抗ガン剤という毒素が同時に体内に存在する」ことになるわけで、どちらが勝つかはわからないけれども、あるいは、自分の身体が勝つかもしれない。

なお、最近わかった抗ガン剤の大きな副次的な作用として、「腸内細菌環境を悪化させる」ということもあります。

これは、以下の記事に、2019年の米オハイオ大学の研究をご紹介しています。

抗ガン剤は「腸内細菌環境を破壊」し、「脳に炎症を起こす」ことが米国の大学での研究で初めて判明…
投稿日:2019年11月12日

考えてみれば、化学療法は細胞を殺すわけで、体内の多くの微生物も細胞からできていますので、それらも多くが死滅してしまうということなのかもしれません。

しかし、今回の話は「何が良くて」「何が悪いか」ということではなく

「そういうメカニズムを知った上で覚悟を持って化学療法などの治療に臨んでいるのかどうか」

ということについての話でもあります。

現代医学の方向性が、今後「突然変化する」というようなことがあり得ないと想定できる中では、ガン治療の基本方針も今後もあまり変わらないでしょうし、基本的なメカニズムを知ることは、とても大事なことです。

そして現在のあらゆる環境要素から考えて、ガンは今後も増え続けることは間違いありません。

なおこの『マリス博士の奇想天外な人生』の原題は、Dancing Naked in the Mind Field (心のフィールドで裸で踊り続ける)です。

この著作のラストは以下のような文言で締められます。


Kary B. Mullis (1944 - 2019)

人類ができることと言えば、現在こうして生きていられることを幸運と感じ、地球上で生起している数限りない事象を前にして謙虚たること、そういった思いとともに缶ビールを空けることくらいである。

リラックスしようではないか。

地球上にいることをよしとしようではないか。最初は何事にも混乱があるだろう。でも、それゆえに何度も何度も学びなおす契機が訪れるのであり、自分にぴったりとした生き方を見つけられるようにもなるのである。